Western Digital の 1TB HDD、WD10EACS を購入して五ヶ月ほど経ったので、使用感などをレビューしてみます。
WD Caviar GP WD10EACS のスペック
容量: 1TB(1,000,204MB)
インターフェース: SATA 3Gb/s
バッファサイズ: 16MB
消費電力: 読み書き時7.4W、アイドル時4W
騒音: シーク時最大29dBA、シーク時(静穏モード)25dBA、アイドル時24dBA
ディスク回転速度: 5,400rpm (IntelliPower)
ディスク枚数: 4枚(250GBプラッタ)
幅と高さ: 通常の3.5インチHDDと同等
ラインナップ: 1TBのWD10EACSの他、750GBのWD7500AACS、500GBのWD5000AACSも有り
その他の機能: シーク速度を最適化して消費電力、ノイズ、振動を抑える「IntelliSeek」、アイドル時にヘッドを退避させ空気抵抗と消費電力を低減させる「IntelliPark」
回転速度について
WD10EACS は当初、ディスク回転数が 5400~7200rpmの自動可変と言われていましたが、実際は 5400rpm固定のようです。
7200rpmの HDDに比べ回転数低下による低発熱、低消費電力、静穏性の恩恵は、充分に実感できます。
実際、手持ちの他のHDD(HGST製など)と比較しても静かで、温度も低めです。
特に高速性を必要とされる用途には、それ相応のHDDが良いでしょうが、動画などの保存、閲覧に利用するには全く問題ないでしょう。
ベンチマーク
転送速度についてはベンチマーク等では、同世代のHDDより若干劣る数値が出ています。
しかし、実使用で特に遅くは感じません。
私は起動ドライブには使ってないのですが、もしかしたら起動ドライブには不向きであるかもしれません。
HD Tuneでのベンチマーク結果は下記の通りです。
HD Tune: WDC WD10EACS-00ZJB0 Benchmark
Transfer Rate Minimum : 38.0 MB/sec
Transfer Rate Maximum : 78.4 MB/sec
Transfer Rate Average : 60.9 MB/sec
Access Time : 15.2 ms
Burst Rate : 127.7 MB/sec
CPU Usage : 4.1%
使用環境
マザーボード:GIGABYTE GA-P35-DS4 rev2.0 (BIOS F7)
チップセット:Intel P35 + Intel ICH9R
ICH9R側のSATAにWD10EACSを接続
AHCIモード、Intelドライバで使用
トラブルと対処法
GIGABYTEの GA-P35系や GA-X38系などのマザーボードに付いているGSATAにWD10EACSを接続すると、HDDを正しく認識出来ない場合があるようです(未確認)。
BIOSのアップデートで 1TB以上のHDDに対応というのが有りましたので、恐らく最新 BIOSでは解決されている問題だとは思いますが、ICH9R側の SATAに接続したほうがより無難ではないかと思います。
なお、誤認識によりHDD容量がおかしくなった場合は、つなぎ直してローレベルフォーマットで直るそうです(もちろん中身は消えます)。
また、細かいことですが、WD Caviar GPシリーズは SATA専用モデルの為か 4pin電源コネクタ無く SATA電源のみですので、古いPC等で利用される場合はケーブルの確保もお忘れなく。
ジャンパスイッチ
HDDのジャンパ設定欄を接写してみました。
右(写真左)から順にSSC有効、PUIS有効、1.5GB PHYのようです。
1.5GB PHYというのは 1.5Gbpsモード固定への切り替えでしょうか(未確認)。
PUISは Power Up in Standby の略で、電源投入時にHDDを回転させない(スタンバイ状態で起動する)モードのようですが、使うことは無いでしょう。
販売価格
私は2007年10月下旬に 30,000円弱で購入しましたが、発売直後は 45,000円もしたWD10EACSも今や 8,000円前後と、非常にお手ごろな価格になってまいりました(2008年12月現在)。
静穏で低消費電力でありながら大容量を手頃な価格で実現出来る WD10EACS、WD10EADSは、個人的に一押しです。