ワイモバイルなどの低速 1Mbps は快適に使える?

2023/05/10

#スマホ ワイモバイル

2023年5月現在、ワイモバイルなどの主要なMNOサブブランドのミドルクラス以上のプランでは、規定の転送量を使い切った場合などのいわゆる「低速モード」や「節約モード」の速度が最大 1Mbps になっています。

低速制限で速度が最大 1Mbps になるのは、ワイモバイルの「シンプルM」以上、LINEMOの「スマホプラン」、UQモバイルの「くりこしプランM」以上、「ahamo」などです。

この最大 1Mbps 制限の状態は、果たしてどの程度使い物になるのでしょうか?
低速状態が実用に耐えるのかどうかを簡単にレポートします。

ワイモバイルの低速化

ワイモバイルは月間の規定容量 (シンプルM+増量で20GB) を使い切ると、「通信速度制限中」または「低速」と表示されて、上り下りともに最大 1Mbps の転送速度で固定されます。
今回はこのワイモバイルの低速モードを実際に使ってみます。

なお、ワイモバイルでは規定容量が残っている状態のとき手動で低速モードに切り替えることはできません。
音楽などで長時間、低速で利用したいときでも規定容量を消費してしまう為、この点では手動で「節約モード」にできる UQ mobile のほうが優れています。

1Mbps は 125KB/秒

1Mbps がどのくらいの速さなのか、まずは数値から検討してみます。

1Mbps の “bps” という単位はビット毎秒(bit per second)という意味で、1秒あたりの転送ビット数を表しており、通信や動画の世界でよく使われています。
最近では「ビット」という単位を見かけることはほとんどありませんが、8ビットと 1バイトが同じデータ容量です。
従って、1Mbps は 1秒間に 125KB を転送できる速度です。

この速度だと、スマホで撮影した数MB程度の写真でも、転送に 1枚あたり数十秒かかる計算になりますので、大容量データの転送はかなりの時間を覚悟しなければなりません。

ブラウジングとゲームプレイ

実際に 1Mbps のときにブラウジングなどを行ってみました。
結論から言えば、軽いサイトならなんとか実用可能、画像の多いサイトはかなり厳しいという感じです。

ウェブの閲覧は、画像の多いページでは数秒から数十秒程度待たされます。
スマホゲームでも画像をネットから読み込む場面 (新着情報の告知など) では多少待たなければなりません。

一例を挙げると、画像の容量がかなり大きい ahamo のトップページは、最上部の画像が表示されるまでスマホで1分、PC では2分以上もかかり、読み込み完了までは更に数分かかりました。
これは極端な例ですが、適切な転送量に抑えられていないページの場合は非常に時間がかかるケースがあります。

また、テザリングを使って PC で画像の多いページ (ショッピングサイトなど) を開くと、多くの画像が途中でタイムアウトしてしまい表示できず、何度かページの再読み込みをしてようやく表示できるような状態でした。

Yahoo やワイモバイル公式も遅くなる

ワイモバイルに関して言えば、Yahoo やワイモバイル公式も速度制限の除外対象とはならないようです。
各 MVNO などの公式サイトに特に記載がある場合を除き、基本的に全てのサイト、全てのサービスが速度制限を受けると考えたほうが良いでしょう。

Playストアアプリのダウンロード

Playストアでのアプリのダウンロードとアップデートも不可能ではないものの、非常に時間がかかります。
例えばアプリ 15個で 150MB のアップデートならば 20分以上は必要です。
通信時間が長くなるぶん、結果的に通常よりもスマホの電池残量を多く消費することになるでしょう。

絶妙な速度が 1Mbps

低速時の 1Mbps は、なんとか実用可能ではあるものの快適とは言えず、多くの場面で多少なりとも待たされる印象でした。
現在のところ、データ量を追加したくなる絶妙な速度が 1Mbps なのだろうと思います。

仮に低速時の制限速度が、楽天モバイルに 2022年まで存在した 3Mbps であれば、多少遅いかな?という程度でほとんど問題なく、そこそこ快適に使えます。
今後、低速時 3Mbps 程度のサービスが出てくれば非常に魅力的な候補になりそうですが、そうなるとデータ量追加の必然性が乏しくなるので、改善は当面期待できないかもしれません。

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