Rakuten Hand (4G) を先日購入しました。
全般的なレビューは既に他サイトに沢山あるので、このレビューでは購入前に気になっていた点と実際の使用感、注意点を中心に書きます。
縛りなし実質 0円で買えるスマホ
0円で維持できる衝撃的な料金プランを発表した楽天モバイル。
ZERO宣言に記載されているように、料金プランだけでなく契約手数料や解除料(違約金)、SIM再発行手数料なども 0円としており、携帯電話キャリアとしては革命的な料金体系といっても言い過ぎではないでしょう。
その楽天モバイルが2020年12月に発売したスマートフォン Rakuten Hand は、税込み 2万円という販売価格ながらミドルレンジの性能で非常にコストパフォーマンスの高いモデルです。
更に2021年2月現在では、Rakuten Hand 購入と回線初回契約でキャンペーンに参加すれば楽天ポイントが 25,000ポイント程度付与される為、実質無料になった上に更にポイントを貰えるという信じられないほどお得な状態になっています。
基本スペック
Rakuten Hand | |
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ディスプレイ | 5.1インチ 有機EL / 1,520×720 |
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 720G オクタコア 2.3GHz + 1.8GHz |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
電池容量 | 2,750mAh |
OS | Android™ 10 |
メインカメラ | 約4,800万画素 (広角) + 約200万画素 (深度測位) |
内側カメラ | 約1,600万画素 |
Wi-Fi | IEEE802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
SIM | eSIM |
USB | USB Type-C / USB 2.0 |
機能 | 指紋認証、顔認証、GPS、NFC、FeliCa、 おサイフケータイ、テザリング |
防滴 / 防塵 | IPX2 / IP5X |
重量 | 129g |
なお、外部メモリ(SDカード)、ワイヤレス充電、急速充電、赤外線通信、ワンセグ、フルセグは非対応です。
Rakuten Hand のスペックの詳細は下記を参照。
画面サイズ
画面のサイズは最近のスマホにしては小さめで 5.1インチの有機ELです。
また、16:9 (テレビの縦横比) より長辺が長いタイプの画面です。
やや小さくは感じますが、コンパクトで重量 129g なのは大きな利点でもあります。
解像度
解像度は 1,520×720 とフルHDではないので画質が気になる所ですが、実際は充分に綺麗だと感じました。発色も良好だと思います。
サイズが小さめな為、ピクセル密度自体は高い事が幸いしているのではないかと思います。
保護フィルム
保護フィルムは標準では付いておらず、貼る場合は別途購入することになります。
Rakuten Hand は画面の左右両端が曲面になっており、保護フィルムは貼りにくい形状です。
また、表示領域の両端は僅かに平面部分からはみ出しているので、平面部分だけに保護フィルムを貼るのはオススメできません。
平面用の保護フィルムを曲面まで貼ろうとしても端が浮いてしまったり、ガラスフィルムであれば割れてしまったりするでしょう。
その為、Rakuten Hand 対応を謳う保護フィルムであっても、後述の指紋認証を含め実際に不具合がないか評判を調べてから購入するほうが良いでしょう。
ただ保護フィルムが必須かといえばそうではなく、画面のガラスはしっかりしているので、保護フィルムなしでも簡単には傷つかないものと思います。
スマホケース
保護フィルムを貼ることが難しい為、スマホケースは有ったほうが良いでしょう。
何らかの方法で画面を保護できる構造のケースがオススメですが、その意味で相性が良いのは手帳型ケースです。
公式の Rakuten Hand 手帳型ケース は少々お高いのですが、Rakuten Hand 用のケースは非公式のものも含め既に沢山出ていますので、好みのものを選ぶことができます。
画面操作
タッチパネルの感度
タッチの感度は良く問題なく操作できますが、両端がほぼベゼルレスで握りやすい形状になっている為、端っこの部分に指が当たって反応してしまう事がありました。
やはりその意味でも、ケースがあったほうが良いでしょう。
明るさの自動調節
購入直後は明るさの自動調節が適切に働かず、明るすぎてしまったり暗すぎてしまったりすることが何度かありましたが、これは正常な動作です。
最近の Android は明るさの調節を自動学習するようになっており、都度調節していれば次第に適切な明るさになっていきます。
プリインストールアプリ
楽天のアプリが10種類弱とおサイフケータイ、Google のデフォルトアプリのみがインストールされています。楽天のアプリはほとんどがアンインストールできますが、有っても邪魔にならない程度のものです。
事実上の必須のアプリは、無料通話/SMSの「Rakuten Link」と利用状況確認・設定アプリの「my 楽天モバイル」のみです。
ほぼ素の Android ですので、手間がかからず自由にカスタマイズできるのが良い所です。
ランチャー (ホームアプリ)
ランチャーは一般的な形式のものと楽天オリジナルの2種類が入っています。
デフォルトのものでも充分使えますが、Google Play ストアから好みのランチャーをインストールすることもできます。
指紋認証
画面内にセンサーが内蔵されており、画面下部に指を触れるだけでロックを解除できます。
予め電源ボタンを押す必要もなく、指を触れてから2、3秒で認証が完了します。
指紋は Android の設定画面から複数登録できるので、両手の指の登録はもちろん、家族の指を登録しておくといった使い方もできます。
正しく指を置けば認証精度も良好ですが、センサーの位置が解りづらいなどの欠点もあります。
また、高速な背面/側面指紋認証の機種と比べるとやや遅いので、顔認証と併用するのが良さそうです。
なお指紋認証の代わりにPINでもロック解除できますので、指紋認証が万一動作不良になった場合でも大丈夫です。
また、登録してない指を置けば認証に失敗する為、セキュリティ的にも問題なさそうです。
この画面内の指紋認証は実際使ってみると非常に便利です。
ただし、保護フィルムで認証しにくくなったり、精度が悪くなる場合もあるようですので、保護フィルムを買うときは動作報告があるかなどを予め調べたほうが良いでしょう。
電池
電池容量は 2,750mAh です。
多くはないのですが、電池の持ちは良好です。
頻繁に使っても1日、時々触る程度ならば数日間は持ちます。
充電
充電用のACアダプタと USB Type-C ケーブルが付属しています。
急速充電には対応していないものの、1時間ちょっとの充電で80%程度までは充電可能です。
カメラ
カメラの画質は意外に良く、実用できるレベルです。
暗所でも真っ黒にならず、ちゃんと撮影できます。
SIM カード
SIM は eSIM のみの対応で、nanoSIMカード や microSIMカードは使えません。
端末と回線をセット購入した場合、eSIM の情報は本体と一緒に届きます。
基本的には、付属の小冊子(スタートガイド)に従って設定すればすぐに使えるようになりますが、スマホかPCの知識が多少有る方でなければ初期設定は難しいかもしれません。
eSIM とは
eSIM は書き換え可能なデジタルの SIM で、そのためのチップが Rakuten Hand 本体に組み込まれています。
eSIM 対応端末は現在のところ少ないですが、今後は eSIM が主流になる可能性が高いようです。
SIM の入れ替え
物理的な SIMカードはありませんが、他の eSIM 対応スマホに SIM を移すことは可能です。
入れ替えは SIM の再発行によって行います。再発行手数料は無料なので、気軽に何度でも入れ替えられます。
SIM ロックフリー
Rakuten Hand は SIMロックされていない SIMロックフリーのスマホです。
ただし対応する Band (周波数) と VoLTE の関係で楽天モバイル以外での利用は難しいかもしれません (詳細はスペック参照)。
Rakuten Hand 総評
安価とはいえ評判も良いので期待を持って購入したのですが、期待以上でした。
特に前面指紋認証、有機ELディスプレイ、カメラ画質などはこの価格とは思えないほどです。
4GB RAM なのも嬉しい点で、CPU 性能も良いのでサクサク動きます。特に重いゲームなどでなければ大抵のアプリは動作可能でしょう。
欲を言えば本体背面の R はもっと小さいほうが…と思いますが、筐体も安っぽくなく、なかなかカッコいいです。
総じて満足できる出来栄えで、価格以上の価値を感じるスマホです。