楽天ひかりは IPv6 接続(IPoE 及び IPv4 over IPv6)に標準で対応しています。
それでは、既存のルータによる PPPoE 接続はできないのでしょうか?
PPPoE(IPv4)でも接続できる
結論から言えば、既存の PPPoE(IPv4) 対応ルータで接続できます。
実は楽天ひかりは PPPoE 接続が基本のサービスですので、全く問題なく接続できます。
IPv6 接続(クロスパス)は無料で使えるオプションサービスです。
クロスパス対応ルータが必須なわけではない
楽天ひかりの公式サイトには、次のような記載があります。
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楽天ひかりのIPv6接続をご利用いただくにはクロスパス対応ルーターが必要です。
これは読み方次第では、楽天ひかりは IPv6 接続のサービスなのでクロスパス対応のルータがなければ使えない、とも読めます。
また公式サイトには IPv6 に関する記述は多いものの、PPPoE 接続に関する記述がなかなか見つかりません。
しかし前述の通り、楽天ひかりは PPPoE で接続できます。
クロスパス非対応のルータでも PPPoE 接続だけならば問題なく利用できます。
つまり上記の記載は「IPv4(PPPoE) 接続も対応してるけど、IPv6 接続したい場合はクロスパス方式に対応したルータが必要」という案内で、クロスパス対応ルータが必須という意味ではありません。
PPPoE接続時の速度は?
PPPoE 接続では、他のプロバイダ(光コラボ業者)と比べたときの速度改善はあまり期待できません。
PPPoE の速度低下はフレッツ網がボトルネックになっている場合が多いようで、同じ地域からのアクセスの場合はどのプロバイダを使っても一定の速度以上にはならないようです。
私は以前、フレッツ光のファミリータイプを YahooBB で使っていましたが夜間のピーク時間帯は下り 1~2Mbps 程度かそれ以下しか出ない状況でした。
楽天ひかりになってからも何度か PPPoE の速度を計測してみましたが、やはりほぼ同じ傾向になりました。
平日昼間や深夜などは下り 100Mbps 前後かそれ以上出ることもありますので、楽天ひかりが特に遅いというわけではありません (広島県の場合)。
IPv6接続(IPoE/クロスパス)は速い
あくまでも私(広島県)の場合ですが、IPv6接続(IPoE/クロスパス)にすると楽天ひかりは非常に高速です。
楽天ひかりの速度については様々な評判があり、当然地域によって速度は違うと思われますので、下記は参考程度にお考えください。
IPv6(IPoE)の速度
IPv6(IPoE)の場合は夜間でも下り 100Mbps 前後出ています。
測定サイトによっては、平日昼間に 450Mbps 程度出ます。
応答時間(ping)は概ね 20ms 前後でした。
IPv4 over IPv6(クロスパス)の速度
また、IPv4 over IPv6(クロスパス)による IPv4 サイトへの接続もほぼ同程度の速度が出ています。
当記事の通信速度の計測は全て Windows 10 の PC (1Gbps/有線LAN) で広島県において行いました。
なお、下記のページで楽天ひかりによる東京、札幌、広島での速度実測結果が確認できます。
クロスパスとは何か
クロスパスは IPv4 over IPv6 を実現する接続サービスの一つです。
IPv6 接続だけでは IPv4 による通信ができない為、何らかの方法で IPv4 を IPv6 に乗せて通せるようにする必要がありますが、それらが IPv4 over IPv6 と呼ばれる技術です。
ここからが解りにくいのですが、IPv4 over IPv6 の規格は複数あります。
そのうちの一つが DS-Lite 方式です (任天堂のアレではありません)。
そして、DS-Lite を使ったサービスの一つが、クロスパス(Xpass)です。
また、DS-Lite 方式では transix が有名ですが、これとは異なるサービスです。
ただその違いは少ないので、DS-Lite(transix) 対応のルータであれば設定やファームウェアアップデートでクロスパスにも対応できる場合もあります。