楽天モバイル「Rakuten UN-LIMIT VII」にはこれまで、一定条件の通信速度制限が存在しました。
1日あたりの利用量が 10GB を超えると、最大 3Mbps に速度制限されるというものです。
この速度制限が撤廃されたかもしれないと、2022年10月19日頃から話題になっています。
これまでの経緯と今後の可能性を少し考察してみます。
なお、速度制限の詳細は宜しければ次の記事をご覧ください。
明確にされなかった速度制限の条件
一律で上記のような速度制限がある状態が1年半以上継続していた為、Rakuten UN-LIMIT は「データ無制限」とは言えないのではないかという指摘が以前からありました。
総務省が9月28日に結果を公示したパブリックコメントにも、同様の指摘が見られます。
楽天モバイル自身が「無制限」や「使い放題」であることを売りにしていたので、これはもっともな意見でしょう。
ただし楽天モバイル公式サイトでは注意事項として「公平なサービス提供のため速度制御をする場合があります」とは記載されていました。もちろん速度制限すること自体は致し方ない面もあります。
しかし「一律の基準で制限する」とは書かれておらず、やはり非常に誤解を招く表現であったことは間違いありません。
また、一律に制限するのであればこれは「規定データ量超過時の低速モード」に他ならず、他社が各プラン毎の月間データ通信量を明示しているのと同様に、日毎のデータ通信量として明示すべきだという考え方もできるでしょう。
速度制限の撤廃が SNS で話題に
2022年10月19日頃から Twitter などで 10GB 制限の撤廃が話題になっています。
10月11日から制限されていないというツイートもありましたので、その頃から一部地域で 10GB 制限の解除が始まったようです。
当初は一部地域だけでしたが、現在は多くの地域または全国的に上限なしの状態になっているものと思われます。
実際に一日あたり 100GB 以上使ってみても制限なしだったという報告が複数ありました。
転送量 100GB は、従来の 3Mbps 制限ありだと 24時間フルに通信したとしても到達できませんので、現時点で制限の解除が行われているのは確実と見て良いでしょう。
速度制限の解除は恒久的なのか?
本当に速度制限が完全撤廃されたのかどうかは、何らかの公式発表があるか、ある程度の日数が経過してみないと解りません。
もしかすると一時的に、速度制限がない状態の負荷テストを行っているだけなのかもしれません。
そうであれば非常に残念ですが、少なくとも制限の緩和に向けた動きであることは間違いないでしょう。
楽天モバイルが「制限の存在」を曖昧にしてきたこれまでの経緯を考えれば、「制限の撤廃」を積極的に発表することはあまり期待できないかもしれません。
今後も明確な公式発表がなければ、11月の一ヶ月間でテストして、検証結果を記事にする予定です。